トップページ > インタビュー > Iターンカタシナ人 > 五十嵐のぞみさん

インタビュー

Iターンカタシナ人

五十嵐 のぞみ さん
 (家族構成:夫、子ども1人)
1982年 熊本県宇土市出身 → 長野県(大学進学) → 片品村へ I ターン

尾瀬の背負子から片品村で子育て & 新規就農

ー 熊本の漁業の町から、信州の山あいへ ー

私は、熊本の宇土半島出身です。実家は海苔の養殖や、兼業で農家をしてます。小さいころから手伝ってて、自然が好きだったので、農業高校に行ったあと森林科学科のある信州大学に進学したけど、大学では合気道に興味がでちゃって、4年間合気道ばっかしてました。卒業後、自然の中で働いてお金貯められる場所、と思って尾瀬の山小屋に来ました。

都会に行きたいという思いは全くなかったなぁ。だいたいアスファルトが疲れると思って。
土!土がないと(笑)。

ー 尾瀬で背負子※の仕事に出会う ー

※背負子(しょいこ) または、歩荷(ぼっか)……人力で荷物を背負って山小屋に届ける仕事

私、山登れないんですよ。高所恐怖症だから怖くって。なもんで、尾瀬が安心して、自然もあるし普通の人でも行けそうだなと思って。山小屋のホームページの従業員募集で見て、初めて群馬にきました。

そしたら尾瀬にハマっちゃって、山小屋は春~秋の1シーズンやりました。冬は実家で海苔の仕事を手伝って。次の年は尾瀬で背負子がやりたくて。毎日尾瀬を歩きまわれる仕事って背負子ぐらいだから。

小屋に来てた背負子さんつかまえて「背負子やりたいんですけど!」って。そしたらやっぱり女子は、、って。でもちょうどやめる人が2人いて、人が足りないのもあって入れてもらいました。

ー 背負子の旦那さんとの出会い ー

旦那は山小屋に来てくれる背負子さんでした。私は23~4歳で背負子やって、24歳の時結婚しました。結婚して、旦那に「やっぱ危ないから背負子やってほしくない」って言われて辞めました。私もよくコケたりしてたから。

25歳の年に息子が産まれました。息子が産まれて、ウロウロしてもしょうがないって思って、片品村も自然も好きだし、ここでいっかみたいな感じで片品の空き家を買いました。

いま旦那は、夏は背負子やって、冬はスキー場で降雪と隣村の酒蔵で働いてます。自分は農家のバイトとかをしてたんだけど、自分の畑をやりたいと思って、今年から農地を借りてやってます。

ー 老後のためにストレスためて貯金するより心も身体も健康でいたい! ー

いまハマってるのは筋トレ。60、70、80歳になった時にバリバリ働きたい。疲れるのが嫌なんですよ。体力がないとすぐ疲れるじゃないですか。家事が楽しくできない、ノリノリで出来ないとか嫌なんですよ。夜に筋トレすると朝の家事すっごいはかどるんですよ!

体力つけたらだいたいのことは楽しくすごせると思う。病院とか医療費もったいないし、だったら腹筋とか背筋とかどこででも出来て、健康につながるんだったらやったほうがお得じゃね?と思って。病気にならないように体力つける!何でかは分かんないけど、片品にいるとそういう気持ちになる。やっぱり片品は人間が好きだな。関わってくれる人が面白い。口調はキツいけど、嫌な人、ひねくれた人がいないから、それが一番ですかね。

田舎に移住したい人へメッセージ

とりあえずやってみればいいんじゃないかな。とりあえずやってみて、やっぱだめだなって思えばまた戻ってもいいし。でも安定してないと不安で仕方がないって人はやっぱやめたほうがいいかな。健康であれば生きてる限りはまたなんでも始められるんだから。とりあえず体鍛えよう。
体鍛えれば全部いい(笑)!